南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

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ambie 耳を塞がないイヤホン(AM-TW01)

実は結構以前に気になっていてオーダーしていたものが、先日届いた。すっかり忘れていたけれど、これ、意外にリモートワークに便利なのでちょっと紹介してみよう。

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まず、こいつについて簡単に紹介すれば、「フルオープンのTWS」だろう。実に小さくて軽い。重さは4.2gだそうで、軽いはずだ。しかも、形状的にも耳を挟むように装着するので耳に何かを入れているような違和感がまったくない。普通に耳の近くに小さなスピーカーを置いたような・・そんな感じだ。この手のイヤホンは以前にもコードタイプで存在していたし、完全ワイヤレスでももう少し大きなものが販売されていた。が、ここまで小さいものは初めてだろう。それでいてバッテリーの持続時間は6時間。実際に使ってみても、ほぼそれに近い時間の再生時間になると思われるが、実際には音楽は集中したい時に流すだけでほとんどは仕事の会議などに使っている。

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実際に耳に装着するとこんな感じ。うーん、ブラックだと分かりにくいかな。最初は耳を挟まれる感覚が少しあるが、これも慣れてくるとほとんど感じないほどの異物感の少なさがある。さらに、こいつの美点は軽いことは当然だが、耳穴が塞がれないオープン型なので、家の中で使っていても周囲の音がまったく普通に聞こえる点だと思う。家族に声を掛けられたり、宅配便が届いたり、電話がなったりというシチュエーションにおいて絶大の安心感がある。

僕の職場ではNeworkというサービスを使っていて、できる限り職場にいる状態と同じ状況、例えば、近くで誰かが会話をしたり、呼び止めたり、場合によってはその後に別の部屋に移って議論をしたりと、使い方を工夫すれば割と便利。こういう時にこのイヤホンだと気軽に環境音楽をBGMにかけたまま、誰かの呼び出しに応えることができるし、家族から声がかかっても普通に聞こえる。これが意外にストレスが少なくて、今ではとても重宝している一品だ。マイクの感度も問題ない。最初は本体の小ささから少し不安だったが、同僚たちに尋ねると「とっても明瞭な音ですよ」との返答をいただいたい。好評価だ。

ただ、逆のシチュエーションもあるだろう。自身の周囲に騒音が多い場合はボリュームを上げることになって、耳にあまり優しくはない。リモートワークでは完璧だと思えるが、これが弱点の一つだ。

この手のものだと骨伝導があるが、骨伝導は音質が変わって声の主が誰なのか分からなかったり、機種によってはうまく聞き取れなかったりもする。もちろんBGMもダメ。そういう不便なところが見事に解決できている点が素晴らしい。

 

もちろん弱点もある。まずは、最初に書いた「6時間」という再生時間。これ、リモートワークをするには若干短い。片耳ずつ使えば・・と思うけれど、こいつでBGMを流しながら仕事に集中していると、片耳で使うことがとても勿体無く感じる。今では仕方がないので、昼食(まあ、昼休み)の時間に外して少し充電。あとは仕事が終わってから満充電で、今の所途中で電池切れになったことはない。

もうひとつ。これで音楽を聴こうとすると音質はかなり落ちる。環境音楽や弦楽器やピアノなどが主となった(僕ならウクレレだろうが)曲なら実に美しく鳴らしてくれるが、音楽をしっかり聴こうとすると低音が無く、腰高な印象を受ける。おそらく皆さんが「ちょっと少ないくらいなら・・」と考えるよりもずっと少ないし、耳を塞がない分、音は霧散して曖昧になり、重低音どころか普通の低音ですらボヤけた音になる。つまり、音楽なら完全にBGM用だと割り切る必要があるだろう。ただ、SpottyあたりにあるBGMのプレイリストであるような曲は実に綺麗に鳴らしてくれる。あくまで低音が苦手というだけだ。オープンの開放感はそのままなので曲によっては返ってハマる。実に心地いい。

あとひとつあるのだけれど、これは個人によるかな。耳を挟む形状を考えると、耳が肉厚だったりしたら最初は痛いかも知れないと思える点。僕はたまたまジャストフィットだったが、一番最初に付け方がよく分からなくて、その時だけはちょっと痛かった。コツとしては、説明書にもあるが、装着する少し上の部分で、耳の後ろの位置を最初に決め、そこから前部を軽く押し込むようにはめると簡単に装着できる。その位置から少し下にズラしてあげるのがベストポジションだろう。これは慣れが必要だと思う。

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本体の後ろ部分には押し込む形のボタンがあって、再生/停止、前の曲/後ろの曲、ボリューム操作などができる。これはアプリストアからダウンロードできるアプリで設定を変更できる。このアプリだが、バッテリー残量とボタン操作の変更設定くらいであまり機能がない。せめてイコライザとか設定できると良いかなとも思うのだが、期待は禁物だ。

あと、個人的にはそれほど問題だとも思わないというか、それくらいの価値はあると思うのだが価格がちょっと高い。到着が遅かったことも含めて、昨今の半導体不足や生産に関してまだまだ熟成しきってない部分もあるかも知れない。だが、この製品、ある意味唯一無二であると思う。価格がそれなりなので、できれば試してから購入を検討して欲しいところだが、現状では店頭にもないし難しいかも知れないのが残念だ。

ちなみに、Amazonに類似品が大量にあるが、僕はこれで何度も失敗しているので、二度と模倣品は買わない。

レビューとしてはこんなところかな。使うシチュエーションがとても狭いが、余裕があるのなら是非一台持っておきたい製品・・僕はそう思えた。また、興味のある方は、細かい仕様についてはホームページなどで確認してみて欲しい。