南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

猫とガジェットと映画と小説の毎日です。

これはトークショーなんだと感じた(映画:DEAD POOL2)

真っ先に感じたのは「これは、ライアン・レイノルズのトークショー?」である。映画として面白かったといえば面白かったのだけれど、後から考えてみると、これは僕の知っている「映画」というジャンルからはちょっと外れている気がする。ジャンルとしたらアクション・コメディーだろうか。まあ、たしかに面白かった。一部のネタで劇場で爆笑してしまったが、そういう自分を見るのはいつくらいぶりだろうか。

ネタ的には過去の自分の作品へのディスり、他の役者や歌手の名前も字幕には出てこなくても耳には入ってくるので、きっと何か悪口でも言っているのだろうな?とは思える。多くの映画を観ていると、その元ネタも分かったりするし、そういう部分でニヤリとしている自分を見つけると、なんとなく策にハマった気もするが、心地悪いわけでもない。この辺は作り方が巧いのだろうなとも思うが、日本人的には下ネタはやっぱりちょっと抵抗があったりもするし、じゃあ、昨今の「他人をこき下ろして取る笑い」が多いと思う日本の「笑い」に比べればズッとマシだとも思える。この辺は好きか嫌いかだろうが、僕自身は嫌悪感を抱くほどでもなく、充分「面白い」と思えたネタばかりだ。正直に書けば、「TED2」のそれよりもズッと不快感はない。

と、ここまで書いていても映画の感想っぽくないのがこの映画の特徴的なことでもあると思う。こういう映画がほかにあっただろうか?あったような気もするが、ちょっと思い浮かばない。かなり昔の映画で見た手法のようにも思えるから、ひょっとしたら古典的な手法なのかも知れないが。

もちろん映画としてのストーリー的なものはある。未来からやってきた家族を殺害された男、敵役と設定された・・・・との戦いにVFXを取り入れた(昨今、ありがちではあるが)大胆なアクションシーンも見どころのひとつだと思う。だがしかし。クドイのは分かっているのだけれど、やっぱりこれはアクションコメディーなのだと思い返せば返すほどそう思う。まあ、制作側も分かってやっていることだろうし、僕自身は充分楽しめたので、これはこれで良かったかな。でもまぁ・・Blu-rayを後から買って観ても良かったかも。正直な感想です、はい。