南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

猫とガジェットと映画と小説の毎日です。

昨年の買い物ベスト・・とは言っても・・

毎年年末、「今年の買い物ベスト5」みたいなことを書いていたのだけれど、昨年はウクレレを除けばほとんど趣味の買い物もしてないし、新しい家電なども買っていないことに気付く。ある意味、節約の一年でもあるのだけれど、逆に考えればウクレレに染まっていた一年とも言える。つまり、昨年の買い物ベストはこれだけだ。

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で、どれが一番かなぁ・・と考えてみる。この中では価格帯、ブランドで言えば真ん中の「コアロハ」が突出しているのだけれど、意外なことにどれも甲乙つけがたい。ソプラノは軽快で透明感のある音、フレットの間隔が短くて僕の小さな手にはとても弾きやすい。それこそ「空き時間ができたらとりあえず触ってる」のはソプラノだ。

対して、コアロハはコンサートの鳴りの良さ、ソロ弾きメインということもあってLow-Gにしたので使い分けがシッカリとできている。コアロハの音の大きさ、音のクリアさは圧倒的なんだけれども、買ってから約半年、ウルフトーンに悩まされた。「弾きこめば治る」を信じているが、これは未だに悩むことが多い。音が詰まるだけなら、ウクレレはそういう曖昧なところも許容できる楽器だと思えるようになってはいるんだけど、ウルフトーンは未だに慣れずにいる。

後から買ったアリアのソプラノロングネックは、「とりあえず試してみたかった」が一番、練習するのには価格帯の安心感もあって気軽にどこにでも持っていける、これで慣れておけば、長いフレット間隔のコンサートでも違和感がなくなる・・という腹づもりであった。で、これは目論見通りでもある。こいつはあまり弾かないかもなぁ・・と思ったけれど、意外に満遍なくどれも手にしていると思う。

さて、ウクレレをはじめて感じたことをいくつか書いてみようかな。

最初のソプラノ。これは、本当に勉強をさせてくれた機種だと思う。

好きな音を求めて様々な弦に交換し、結局ORCASに行き着いた。手持ちの3台にはゲージはそれぞれ違うが、すべてORCASの弦が張ってある。ナットの調整/削り出し、サドルの作成などあれこれ試行錯誤を重ねた一台だ。弦高を下げてみることだけが弾きやすさじゃないということも知ったし、下げ過ぎるとフレットに当たってビビることも体験した。これはサドルも同様で、下げ過ぎるとフレット上の指運びが難しくなり、音にも色々と変化が出る。その機種、弾き手によって「ちょうど良い高さ」と言うのがあることを知った。これ、本当に買って良かったと思う。鳴りの大きさは流石にコアロハほどじゃないが、試奏に行った楽器店のほとんどのソプラノはもちろん、いくつかのコンサートよりも鳴りが良い。音量も大きく、それでいて甘さと余韻の残る音は素晴らしい。ただ、1弦の低フレットを弾くと、流石にソプラノのボディ容積に応じた「音の軽さ」みたいなものがあるところが残念だ。それともう一つ。この子、フレット幅が狭い。最初は感じなかったけれど、色々な機種を弾いていると、ソプラノとしてもちょっと窮屈だなぁ・・と感じることが多い。まあ、そんなことも含めて良い買い物・・というか、人生での良い出会いの一つだとも言えるんじゃないかな。

次に買ったのは、コアロハ コンサート。

最初はね、驚きましたよ、これ。圧倒的なボリューム。立ち上がりの早いクリアな音。しかも、所有欲を満足させてくれる「モノとしての高級感」が最高。これは、もともとソロ弾きをする予定だったので、すぐにLow-Gにして弾いている。で、最初の数曲を弾いてみたところで気が付いた、「ウルフトーン」。以前にも何度か取り上げているけれど、2弦1フレット、同様に3弦5フレットで表板の振動が弦の振動を打ち消し、その上で「ボコッ!」と大きな音がする。店頭での試奏で確認したんだけれど、店内のBGMや商品をあまり大きな音で鳴らすことに躊躇し気がつかなかった。もちろん、小さめな音で弾けば問題は軽微だが、それではコアロハの良さがない。こちらもアレコレと試行錯誤をし、同機種をいくつかの店頭で試した結果、「そういうもの」という諦めと、弦の交換によるものに加え何故か弾いているうちにウルフトーンが小さくなった気もする。あぁ、「弾きこむ、鳴らしこむ」ってこういうことなのかもなぁ・・と感じたことあって、これも出来る限り毎日「鳴らす」ことにしている。なにせ、音の好みという点では図抜けているから。嫌いになったりはしてないよ、もちろん。

最後は、コンサートネックで練習できて、気軽に外に持ち出せるという点もあって買った、安価なアリア。

これは通販で買ったので、音は心配だった。ただ、安価なこともあって「失敗しても仕方がない」くらいの気持ち。で、悪くはない・・が、最初に買ったソプラノよりはだいぶ劣る。最初についていた弦の音色が好きではなく、こちらもすぐにORCASに変えた。しかし、いつものORCASの音ながら、ボディ容量によるもの(もちろん表板の面積もだが)だろう、音が貧弱だ。2弦から上は弦の太さもあってそれほど気にならないが、1弦はもうどうしようもないだろう。しかし、何度も書くけれど、値段を考えたら悪くない。・・割とメタクソに書いてしまったが、この子の出番は少なくない。実感としたら、ソプラノ>この子(アリアのソプラノロングネック)>コアロハくらいの出番のような気がする。とにかく「気軽に使える」ってのが良い。

なんか、以前のエントリーの繰り返しのようになってしまったけれど、ここ8ヶ月ほどでいくつか分かったことがある。

  • 僕のような手の大きさ(小さい)人はやっぱりソプラノからが良いと思う
  • 運指は曲によって工夫できるし、ここがとても面白い
  • 弾き方によって音は相当変わる
  • 些細なことで音が変わる曖昧な楽器なところが楽しい(工作大好きな僕としては)
  • 購入時にはネックの反りやバリ、ボディを軽く叩いてみるのも必要だが、ネックの太さ、幅、各フレットの鳴り方も好みに合うかチェック
  • High-GにもLow-Gにもそれぞれ良さがある

で、今はそれぞれ3台ともお気に入りだが、結局、僕はソプラノが好きなんだなぁ・・と感じる。まあ、これは8ヶ月でのことだし、この先は分からないし、弾く曲によってはやっぱりコアロハを手にするのは分かっているんだけれど、とにかく肩の力が抜けて、あれこれ弾き方を変えてみて、小粒でも楽しみ方が色々とあって楽しい。あぁ、楽器って、音楽ってそういうモノなんだろうなぁ・・と実感するこの穏やかな時間を与えてくれるのが、僕の場合はこのソプラノだったんだな〜と思う。

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さてさて、既に新年になっているわけで・・あ、皆さま、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします・・昨年の買い物を振り返ると、やっぱりウクレレなんだなと思う一年であったのでした。