南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

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いったいどうなる??「スターウォーズ 最後のジェダイ」

思い返せば、高校生になったばかりの僕が、映画館にて頭上を通り過ぎる圧倒的な威圧感を持つスター・デストロイヤーに度肝を抜かれてからが始まりだったのだと思う。もともと映画は大好き。趣味と言えば、2輪ロードレース、と小説を読むこと、そして映画鑑賞だったわけだ。その際たるものがこの「スターウォーズ」である。

「スターウォーズ」はよく大河ドラマだと言われるが、僕もそう考えている。宇宙を舞台とした壮大な大河ドラマ。最初の「新たなる希望」から、すでに40年近く多くのファンに愛されているわけだ。そして昨年、10年のディスタンスを経て公開された「スターウォーズ フォースの覚醒」は期待した通り、素晴らしい作品だった。そして今年の12月に第8作目となる「スターウォーズ 最後のジェダイ」が公開される。もう楽しみで楽しみで仕方がない・・ってのは僕だけではないだろう。

さて、このレイを主人公とした新たなサーガ、次はどんな展開になるだろうと色々と予想をしている人は多いと思う。もちろん僕もそのひとりだ。家人によれば、様々な予想やら憶測?がネットに溢れているらしい(僕はなんとなく見ないようにしている)。しかし、個々のファンはそれぞれの期待を込めて、独自の展開を予想しているんじゃないかな。では、僕の予想を少し書いてみよう。

現在、気になっているポイントはほとんどの人が共通しているんじゃないかと思う。

  • レイの今後は(両親は)?
  • ルークは戻ってくるのか?
  • フィンはどうなる?
  • カイロ・レンは?
  • スノークの正体は?

レイの今後は?

「フォースの覚醒」にて、なんの訓練も経ずに強力なフォースを魅せたレイ。まずは、その両親について気になると思う。映画を見ていると一番真っ当そうなのはルークが父親であることと誰もが想像するだろう。僕も同じだ。それは、レイがルークのライトセーバーに触れた際に感じた、ルークの過去やその感情だろうか。これもフォースの力・・と言えばそうなのかも知れないが、水が地面に染み込むように流れるルークの思考を感じることができるのは、ルークが血縁である父親だからではないか?と思える。また、R2-D2がレイが来たことにより再起動するというのも彼女がルークに近しいことを感じさせる。そしてなにより「フォースの強い家系」である。もちろん、「実は・・」という意外性も楽しみなポイントでもあるのだけれど、レイはやはりルークの子であって欲しいという希望に近いものを感じる。

では、母親は誰か?現状での登場人物には見当たらない。だが、誰かの縁者・・例えば、ハン・ソロの兄妹とか、もしかしたら過去に登場したジェダイの娘とか。レイのフォースの力を考えると、その辺が有力な気がする。真っ先に考えるのがオビ=ワン・ケノービの縁者だろうか。クワイ=ガン・ジンの繋がりもあるかも知れない。

さて、そんなレイの、このシリーズの今後はどうなっていくのか?僕がもっとも気になっている部分は、レイが惑星ジャクーにひとり残されていたこと。若きジェダイの育成に失敗し、ダークサイドの最高指揮者であるスヌークとその手先となってしまったカイロ・レンによって、若きジェダイたちは殺されてしまっている。そんな中、ルークは自身の娘であるレイの所在が分からぬよう、ジャクーに匿ったのではないか?と思うのが最初。しかし、よく考えると、レイは誰の庇護も受けず、ひとりでジャンク屋をしながら生活しているのが腑に落ちない。では、弟子を皆殺しにされたルークが失意とともに悲しみと罪の意識によって、娘といられなくなってしまった・・というのはどうだろう。そして、フォースに目覚めたレイは、反乱軍との戦いに身を投じるのだろうか?ここがレイの今後において、素直にジェダイ騎士になるかどうか?は微妙だと感じる点だ。

レイには反乱軍と同道する強い理由が見当たらないように感じる。ルークが父親であり、その失意の父親のために戦うというのはアリな気がする。単純に正義感からくるものもあるだろう。がしかし、彼女のジャクーでのひとりだけの生活を見ていても、孤独で、自立したひとりの人間としての立場を強く感じる。そんな人間が宇宙の平和のために・・とアッサリと思い切れるものだろうか。むしろ、自らのフォースを認識し、その力の魅力によって突き動かされたりはしないだろうか?そう考えると今回の「最後のジェダイ」では、レイがダークサイドに引き込まれる可能性を感じる。

スターウォーズはいつも3部作でひとつの時代を描いている。とすれば、この2作目でダークサイドに、そして3作目で正しきフォースの戦士である「ジェダイ騎士(ナイト)」に生まれ変わる・・というのがストーリー的には面白いし納得がいく大団円だ。いずれにしろ、今回はレイの物語である。ルークやアナキンがそうであったように、彼女に大きな試練が立ちはだかるのは間違いのないところだろう。

ルークは戻ってくるのか?

失意の末に身を隠すように辺境の惑星に消えたルーク。彼はどうするのだろうか?再び戦士として蘇るのだろうか?僕としてはこれは無いと思える。若きルークのオビ=ワン・ケノービのように、そしてアナキンの最初の師匠となるはずだったクワイ=ガン・ジンのように、ルークはレイを守るためにその命を犠牲とするのではないだろうか。それはジャクーにひとり残してしまった贖罪の意味も含めて。もし、レイがダークサイドに落ちるようなことがあるのなら、その最初の犠牲者となるのはルークのような気もする。ジャクーにまだ幼い自分を一人置き去りにした父親。弟子の育成に失敗し、若き弟子たちを殺された失意が、または自分の娘を隠すためだ・・という理由はあっても、はい、そうですか・・なんて簡単に父親を受け入れられるとも思えないのだ。そんな父親との確執もありそうに思うし、ましてや新たに手にした「フォース」という力に魅入られ、ダークサイドに堕ち、そして父親を手にかけるという未来を想像している。

いずれにしろ、今回の作品の中で、ルークの「ジェダイ騎士」として活躍は見られないと思う。それだとどうにも「フォースの覚醒」でのレイの、そしてルークの物語の延長線上にはそぐわないと感じるからだ。今回はレイの物語なのだから。

フィンはどうなる?

気になるのがレイの良き仲間で、元はストーム・トルーパーのフィンの今後だ。よく考えると彼の存在はかなり異色だ。幼い頃に洗脳されているのに、なぜファースト・オーダーの存在を疑問視し、ストーム・トルーパーから逃れたのか?そして、最初は反乱軍などどうでもいいと感じながらも、次第に反乱軍の戦士となっていくフィン。彼のその正義への執着はどうして生まれたのか?

そして、もっとも気になるのが、フィンがフォースを扱える、つまり「ジェダイ騎士」という可能性だ。スター・デストロイヤーからタイ・ファイターを奪い、ポーと共に脱出するシーンがある。あそこでタイ・ファイターで攻撃をするシーンに、EP4でルークが初めてミレニアム・ファルコンに乗って敵を撃ち落とすシーンを重ねた人は少なくないと思う。さらに、扱いが難しく、普通の人間には使えるシロモノではないというライト・セーバーを使って戦ってもいた。必死だったから・・というほどライト・セーバーの扱いは簡単ではなかったはずだ。そのあたりが、フィンへの「ジェダイ騎士」の可能性を考えるのには充分な根拠になるのではないだろうか。

とにかく、彼には・・というか、彼に「も」かな・・未知数な部分、謎な部分がとても多い。今後の展開が楽しみなキャラクターである。蛇足だけれど、ストーム・トルーパーと言えば、存在感のあった女性指揮官もちょっと気になってはいる。

カイロ・レンは?

今回の適役であるダークサイドに堕ちたジェダイ騎士、カイロ・レン。「フォースの覚醒」でレイに圧倒されてしまった彼の力は、まだまだ発展途上にあると言える。彼の真の覚醒は、レイの出現、つまりライバルの存在によるのではないだろうか。「フォースの覚醒」で父を手にかけ、それで内包していた善への気持ちを断ち切り、よりダークサイドに強く傾倒していっただろう。なにより、「敵役は強くあらねばならない」のは定石だとも言える。

しかし、カイロ・レンの場合はレイがルークの娘と仮定するのなら、その出自と無関係であるはずもない。彼の持つ執着は、ジェダイを倒すことでダース・ベイダーに近付くための憧れに似た気持ちだ。だが一方で、血縁にあるレイを素直に「敵」と見なすことができるだろうか?そして、レイをダークサイドに引き込みたいスヌークの思惑がある。レイと戦い、圧倒した上でダークサイドに引き込む。それが自身を高め、ダース・ベイダーに近付くことと考えるのではないかと思う。そのあたりが今回の見どころではないかと考える。

ただ、最終的に9作目までを考えると、なにしろカイロ・レンはレイアとソロの子供でもある。つまり、最後にはダークサイドから抜け出すことを僕は考えている。これはむしろ僕的な「願い」に近いかも知れないが。すでにレイアが亡くなるということも見えている今、それを成し得るのはレイしかいない。だからこそ、レイは最終的に「ジェダイ騎士」であらねばならないと考える所以でもある。

スノークの正体は?

物語の本筋と絡めるのは少し難しい気もするが、スノークの正体も気になるだろう。今まではいきなり姿を見せることがなかった(映画の中で)ダークサイドの最高指揮者である。スターウォーズ・ファンであれば、その姿を見て、あるひとりのジェダイ騎士を想像するのではないだろうか。これは僕も、家人も共に思ったことだ。それは、今までの作品に出ていたシスの暗黒卿、パルパティーンの罠にはまって命を落としたジェダイ騎士、メイス・ウィンドウだ。

まずは、単純に姿かたちが彼を連想させるということもあるが、そもそもよく考えてみると、あの時、メイス・ウィンドウは本当に殺されたのだろうか?と思い起こさせる点だ。高所から落ちてもジェダイ騎士は簡単に命を落とすようなことはないだろう。そして、片手でライトセーバーを扱う、剛腕で最強のジェダイ騎士でもある。彼が敗れたことにより、パルパティーン、そして暗黒卿に対する敵対意識、そしてそのための純粋な「力」を欲した結果、彼もダークサイドに堕ちた・・というのはどうだろう。僕はあり得ると思っている。その辺も今回の見どころのひとつではないだろうか。

いろいろと書いたけど・・

とにかくもう楽しみで楽しみで。先行上映も応募?というか、チケットを確保しようとしたがダメだった。まあ、それももうすぐ解消される。僕には、昔は3年に一度のお祭りであり、今は2年に一度の、やっぱりお祭りなのである。長年続いている物語でもあり、この年になると純粋に年齢や健康面での不安もあり、「最後まで観とどけたい」という願いが強い。そんなアレコレも考えつつ、今はもうね・・早く上映開始しねーかな!もう!ってな気分である。僕にとってスターウォーズはそんな映画であり、特別な存在なのである。