南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

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ダイニングキッチンでのラジオ視聴用に、(低価格)全方位Bluetoothスピーカーを買ってみた

ウチは家人も含めてテレビを見ない。ただ、日常に音楽がある生活をしているのだが、食事をしている時に「音」がないのは寂しいかな(AVシステムはリビングにあるので)と思い、音楽を流したり、新しい曲やアーティストの発見も期待してインターネット・ラジオを流したりしている。そのためのスピーカーとして今まではJBLの小さなBluetoothスピーカーを使っていたのだが、最近、ちょっと物足りないなと思うようになってきた。

ということで、全方位型のスピーカーを買ってみた。もちろん、食事中だけではなく、料理中も含めてダイニングキッチンのどの場所でもある程度同質の音質が欲しいということだ。

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買ったのはこれ。基本、インターネット・ラジオなので音質に多くは期待しないのと、低コストであること。これはネットなら4千円ちょっとで買えるし、評価も上々。正直に書くと、最近評判のBOSEのボトル型モノラル全方位型のものが欲しかったが、価格を考えると流石にそこまではいらないかなと。スマートスピーカーが一般的になったら乗り換えの可能性もあるわけだし。BOSEの豊かな低音は独特の拡がる音場を持っていて、それはかなり魅力。量販店で試聴もしたのだけれど、量販店の喧噪の中だとイマイチ音質まではシッカリとチェックできない。「ラジオが主だから良いか。」という思いと、基本的にBluetoothで繋ぐ以上あまり音質には期待していない・・という選択だ。

開けてみると、まさにボトル。「何リッター入るの?」って訊きたくなる。(^_^;)

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網目のところから音が出るのだけれど、ネットで本品の構成を見ると、中高音に2機のステレオスピーカー、それにウーファーが付いてるように見える。つまり2.1chステレオであるのだけれど、それだと全方位ってならないんじゃ?と思うし、実際に回転させながら音をチェックすると、置く角度によって音の鳴り方は変わる。だが、上記に書いた通りで、あまり音質を求めていないのでここはまったく気にならない・・というか、これ、思った以上に高音質。

最初からこだわった点は、25Wのハイパワーと15時間の再生時間。低音を響かせ、ある程度の音場を作り出すには最低限、この程度のパワーは必要だ。また、Bluetoothで無線運用する以上、頻繁に充電が必要なのも運用上面倒だと考えた。パワーは確かにあって、低域の量感は思った以上にたっぷり。鳴らし始めはスピーカーの常で、ちょっと押しつぶしたような低音を出すが、3時間ほど鳴らしたら良い感じになってきた。もう少し鳴らせばもっと良くなるだろう。

この商品の仕様、特にBluetoothで音声を伝送する圧縮コーディックについての明記がない。これはちょっと不親切か?とも思ったが、使う層と用途を考えたら気にはしないかも。まあ、SBCだろうなとは予想するのだろうけれど、そもそもラジオが基本のつもりだったので、そこにこだわりはなかった。ただ、低域のパワーは想定通り、しかし、思ったよりも中高域の鳴りが良い。精細感があるとか、楽器の再現性が・・というわけじゃないが、ボーカルに存在感があって明瞭。これ、ラジオだけじゃもったいないなと思い、普通に音楽も鳴らしてみたが、なかなかの鳴りを聴かせてくれる。価格を考えたらまったく期待していなかったが、良い意味で裏切られた。必要ならイコライザーを弄っても良いかも。

逆に少し残念だなと思った点は、全方位と謳いながらも、思ったよりも音場は広くなかった。実際に買ったわけじゃないが、これは今までの経験からもBOSEの方が良いと想像している。もちろん、リスニングポイントが限定される通常のスピーカーの否ではない広がりはあるが、期待が大きすぎた気もする。おそらく現状で不満を言う人はいないだろうが・・。そして、設置場所として高さや壁の反響も考えつつ、天井から吊すとか棚に置くとか色々と家人と模索したが、結局、試してみてこの位置が一番良いと判断し、棚を作って置いてみた。角度はロゴが斜め後ろ(食器棚側)に向く状態が一番良い感じだ。

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この手の作業はお手のもので、部材を買ってきて電動ドライバでサクッと取付。10分もかからず完成。低音が結構強力(テーブルで鳴らすと床まで振動が広がる!)なので、棚のビビりを考慮し厚目で固めの木材を選び、下に衝撃吸収用のシートも置いた。もともと下部にはゴムの足らしきものがあるが、これだけでも低音の明瞭度が上がる気もするし。自分でやればお金もかからないし、この食器棚も超高級品というわけでもないので迷わず取り付けた。

ちなみに、高さは130cmほど。これは電源ボタンを押すことを考え、僕と家人の身長も考慮している。もちろん、実際に高さによる音質の違いを色々と試してみて決めた高さでもある。あまり高いと低域の広がりは良いが、高域の明瞭さに欠ける。あまり引くくても同じだ。立ってみて、または食卓の椅子に座った時にここが一番良いかなと。この状態で充分満足な音質となった。

機能は価格なり・・というか、あまり多機能ではない。

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上部の5個のボタンに、周囲を囲むように配置されたボリュームダイヤル。実際にはボリュームは適当な位置に合わせておいて、音量調節は手元のスマホで行う。それでなければ無線である意味がないだろう。ただ、電源だけはどうしようもなくて、これだけは毎回最初に押さなければならない。まあ、ケチッたトレードオフとしては仕方がないところだが、バッテリーの持続時間が長いので通常は帰宅したら付けっぱなし、寝る前にコードを繋げて充電すれば良い。上部に青く光っている部分は、動作時は青、充電時は赤、充電完了時は緑といった具合に色が変わる。ただ、実際には高い場所に置いてあるので見ることはないのだが。(^_^;)

総評として、価格を考えればとても良い買い物だったと思う。昔はBluetoothというと「聴くに堪えない」という印象だったのだけれど、最近はSBC(と思われる)でも良くなったね。搭載されていると明記されているDSPの影響もあるかも知れないが。ラジオでは充分高音質、スマホやDAP、PCから音楽を流しても高音質だが、これで音場がもうちょっと広ければなぁ・・と考えるのは、流石に贅沢?かもね。