南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

猫とガジェットと映画と小説の毎日です。

ジュラシック・ワールド

珍しく土日とも家人がお休みだったので、今日は「ジュラシック・ワールド」と「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」を観てきたので、ちょっとだけ感想をば。とりあえず今日は「ジュラシック・ワールド」だけ。

 

まず結論から言うと、イマイチ。最近、あまり良い映画が無いなぁ・・。今年になって劇場は9作目だったんだけど、「96時間 レクイエム」と「はじまりのうた」くらいしか面白くなかった。なんか映像やら音響やらに走りすぎてて、映画本来の「物語の楽しさ」みたいなものがあまり感じられないんだよね。

興行成績的には米国でもとても良いスタートをしたと聞いていたし、やはり好きな作品なので結構期待していたのだが。

 

いまひとつだと感じたのは3箇所。

 

まずは、全体的なストーリー。映像的には14年前に公開された第1話で既に完成されていたと思えるほど良い映像だったし、これについは今の技術を考えればそのリアリティも十分満足できる。

しかし、ストーリーがスカスカで中味が無いというか、孤島という閉ざされた空間で超凶暴な怪物が放たれたのにパーク全体の緊張感がない。パニックになるからというのも分かるし、営利的なことを考慮してもそう思うのかも知れないが、正直、あり得ない。すぐになんらかの対処として人命を優先するものだろう。そこに大きな違和感がある。

もちろんドンパチ系の映画は嫌いじゃなくて、ストーリーはともかく映像と音響で魅せるのは十分アリだとは思う。ただ、第1話に比べてしまうとあまりにも色々と杜撰な気がして仕方がなかった。何と言うか・・世界観が狭いというか、薄いというか。

それに緊迫感がとにかく希薄。ドキドキハラハラが薄いのがどうにも感情移入も映画への没入感も無かった。ラプトルの行動なんかもどうにも不条理なものを感じるし。

 

次ぎはあの新種の形とか能力?とかのインパクトの少なさT-Rexが少しトゲトゲしただけっぽい感じ。まあ、確かにあまり変えてしまったら恐竜らしさは無くなるんだろうから仕方がない程度の問題なのかも知れないが、「知能が高い」と言われてもそれは壁をダミーで引っ掻いて見せたり(あれ、どうして事前に分からんの?ってのもあるが)、GPSを自分ではぎ取るくらいしか感じなかった。見た感じ、ちょっと色が違うT-Rexくらいな雰囲気で。

 

もう一つは最後の決着がつくシーン。細かく書くとネタバレになるのだろうけれど、あれで良いの?なんとなく、ミステリーを読んでて「実は犯人はこの人でした!」って最後に全然関係無い人を出された雰囲気。もちろん、あの恐竜はその前に何度も出ているんだけど、T-Rex同士の一騎打ちが(まあ、細かくはラプトルもいるんだけど)いきなりドッチラケになってしまった。ああ言うのを「唖然」って言うんだなと。

 

なんか書いてて酷評になっちゃったけど、結局、第1話にはもう全然敵わないって感じで、正直、とても残念。俳優の演技もどうにも不自然な感じとか、それで良いの?とかそういうモン?みたいなのが多くて。

 

でもこれはきっと、前評判とか宣伝とかのせいで最初の期待が大きすぎたんだな。と、今日はそう思うことにしよう。また近いウチにミッション:インポッシブルの方の感想も書いてみよう。