南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

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iPhone5s/5cの販売開始の狂乱におけるdocomoの不誠実な対応

昨日は今週末の引っ越しに備えて休みを取っていた。昨日と言えば、docomoが初めてiPhoneの取り扱いを開始した狂乱の日々である。朝には余裕があるのが分かっていたので、僕も同様に並んでみた。場所はdocomoの旗艦店である「ドコモショップ丸の内店」である。

まずは時間経過の中での事実を書いてみよう。時間についてはその都度時計を見ていたわけではないので、大体の時間である。

5:20 始発に乗って丸の内店に到着。この時に列は100人を超過しているようだった。
8:30 並んでいたのが角を曲がったところなので何があったか分からないが歓声が聞こえる。おそらくオープニングセレモニーだろう
9:10 およそ10人分くらい列が圧縮される。
10:15 列が大幅に圧縮され、やっと店舗が見えるところまで進む
11:15 整理券の配布がスタートしたらしいのと同時に、在庫がスペースグレーとシルバーの32GBしかないことがアナウンスされる
12:00 在庫がある分を購入する人を除き、予約したい人の手続きを開始する
12:15 予約手続きが完了し帰途に就く


これを見て感じることがあるだろうか?実際に時間経過を体感しないと感覚が分からないかも知れないが、アナウンスの時間がとても遅い。
実はネットにはこんな情報があったが、9時前にはアナウンスなどされていない。

【日本経済新聞】新型iPhone、熱狂の裏に「陰り」
http://www.nikkei.com/article/DGXBZO59960020Q3A920C1000000/

何が問題かと言うと、早朝の時点で在庫は分かっていた筈だ。なのに列に並んだ人達に通達があったのは11時15分頃。この間何をしていたのか?この時点で買えないと分かった人達が待っていた6時間をどう考えているのか?開店前に列の把握に来たスタッフがたくさんいたのだから、その時点で買えない人には某かの対応をすべきではないのか?速やかに在庫分の整理券を配布していればこんなことはなかったのではないか?
個人的には、行列を見せて人気を煽ったとしか思えない。
あるお客さんは、スタッフに怒りを露わにし責任のある立場の人に謝罪を求めていたが、出てきたのは女性スタッフ。この方は声が小さくて何を言っているのか聞き取れなかったが、話しの流れからdocomoの社員では無いようだった。他にも何人かはスタッフに噛み付いていたが、何かが変わるわけではない。ひたすら怒りの声に何かを返答しているだけ。その様子が一時間以上続いていた。

(この時、友人のベテラン営業担当の話を思い出した。クレームを付けているお客さんには反論も何かの受け入れもしてはいけないのだそうだ。ひたすら「申し訳ございません」「仰る通りでございます」「以後、改善策を検討します」だと。時間を掛ければほとんどの人の怒りは収まるから、これが一番なんだそうだ。)

その後予約を開始した時間が更に後ろにズレ込む。年配のスタッフが出てきて、他のスタッフとは違うことをしきりに説明してイライラしていたのだが、「ここではなく、大手町にもショップがあって・・」と言い出したところでブチ切れてしまった。なんなんだ、この対応は、客をバカにしているのか?と。我ながら大人げなく、少々反省はしているが7時間も故意に並ばせておいて、ここじゃなくて他へ行けと?誰だって怒るだろう。

こういうことは他でも随所で起こっていた。ある女性は整理券を渡されたが本日中に手続きできないので明日以降に来てくれと言われていた。だが、その場合には再度行列に並べと。7時間待って、翌日以降に更に並べ?女性はその場合は優先的に受け付けできないのか?と食い下がったが、スタッフは困惑しており、僕が去ってからも何か交渉を続けていた。

何が言いたいかと言うと、あまりにオペレーションが杜撰・・いや、それだけではない。これは意図的にされたものではないのか?派手な演出のためでは?そう考えたのは僕だけでは無いと思う。

朝食なんて配っている場合ではないのである。これはもう何かのアピールとしか思えない。

僕は結局購入することができなかったわけだけれど、どうも他の店舗には在庫があったらしい噂も流れている。最終的に地方や過疎地域でも繋がるdocomoにせざるを得ないのだけれど、やっぱりdocomoはdocomoなんだな・・と感じた一日だった。