南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

猫とガジェットと映画と小説の毎日です。

今年一年を(軽く)振り返って

毎年やっていることではあるけれど、大晦日にもなっていることだし今年一年を総括してみようと思う。最後に書くつもりだけど、総じて今までに無い良い一年だったと思う。

【仕事】
10余年のうつ病生活から復帰し、人並みの仕事量になったのが昨年の7月から。どうも昔の実績からかなり期待されていたようで、7月からいきなりのスパートだったせいか10月下旬頃からまた状態が悪くなって。結局それが今年の1月下旬頃まで引き摺った結果になった。仕事をしていても集中できず、頭の中でカラカラと空回りする音が聞こえてきそうだったのを覚えている。
それも新年度になる頃には随分回復して、なんとか周囲をリードできるようになってきた。今の状態を全盛期と比較したら、おそらく6割程度なんだと思う。それでも脳味噌の経年劣化を考えれば健闘しているのだろう。
何より、自分自身の満足感みたいなものを久し振りに感じることができるようになったのは大きい。もちろん昇進が止まってしまっているわけで、一般的に言う責任のある仕事なんて任せることはできないんだろうけど、それでも周囲をコントロール出来ていると言う自負はある。
この状態がこれからも続けば良いなと思う。若い頃は50歳になったら早期退職して自分のしたい仕事をして・・と思っていたけれど、経済的な事情を考えるとそれも無理。後はだましだまし・・と言いつつも些細なやり甲斐をどこかに求めて仕事をすることになるんだろうな。もちろん、早期退職の希望を捨てたわけじゃないが。

【買い物】
物欲の塊のような僕だからいつもは買い物が唯一の楽しみで。特にヘッドホンとデジタルガジェットに目が無いのはいつも書いている通りだけど。でも、今年一年は大阪に行ったり札幌に行ったりで買い物に回せる予算が無い。一時期はカードの引き落としが給料を上回っている状態が続いていて、これはヤバなと思っていた。なので、ランニングコストをできる限りカットすることに努めているわけだけど、楽になるのはもう少し後かな。来年の夏くらいには余裕を取り戻したいところ。
今年の買い物は大きなモノは以下。
・ヘッドホンを3個(僕にしては破壊的に少ない!)
・ポータブルアンプを2個
iPhone5
Kindle Paperwhite
NASが壊れたので新調(ミラーリングしていて良かった)
・何枚かの服
メチャメチャ少ないと思う。なので今年はブログでのレビュー?感想?も少なかったんだよね。

【病気】
薬が切れたのは一昨年の7月。14年も飲んでたんだから、よく切れたなと思う。支えてくれた人達に感謝している。それから一年後に仕事復帰だったんだけど、10月に体調を崩したことでまたしばらくは薬を服用していた。新しく通った医師の説明では、僕のうつ病には軽微な「躁状態」があるらしいとのこと。それは分かってはいたんだけど、ハッキリ言われて明確に自覚した。病気になる前は鉄面皮に近いものがあったんだけど、病気になってから感情の起伏がもの凄く大きくなってしまって。昔の僕を知っている人はビックリするだろうな。不安神経症があるから不安に沈むことは多いんだけど、妙に明るくて失言が多くなったり、怒ったり泣いたり。そのために感情を抑えるための「リーマス」を処方していた。でもあまり効果は無かったかな。今はもう止めてしまって、感情に任せることにした。抑えるとその分反動があるんだよね。自然なままの方が良いと言う判断。
この先のことはちょっと分からない。病気に堕ちそうな気配は今でもしていて。今度病気になったらもう命は無いだろうな。だから凄く怖がっているし慎重になっているのが分かる。だから独りでいることが死ぬほど怖い。幸い、今は良い友人達がいて、彼等がメールをくれるから何とかなっている・・というか幸せを感じていられる。感謝してます、はい。
蛇足なのを承知で書くけれども、人は自分は死なないと思っているフシがある。でも、自分自身で死を身近に感じ、目の前で会社の同僚が亡くなるところをみると、人生が如何に儚く、無駄な回り道をするような余裕はどこにも無いのだと理解できる。時間は有限。健康と共に最も大切にすべきものだと思う。

Macbook Air
Mac一年生の僕としてはこれについても書こうかな。元々研究者肌だから物事への探求心みたいなものは人よりも旺盛だと思う。そのせいかMacにも直ぐに慣れた・・と言うか、Macと言うのは人の感性にリニアだね。UI/UXが人間の感性との齟齬が劇的に少ない。素晴らしいね。何故Mac使いが他のOSに移らないのかがよく分かる。
それからと言うもの、Airを手放せない。デート以外はどこにでも持ち歩いているんじゃないかな。iPadを使っていた時期もあるけど、iPadでは代わりにならないね。今は、AiriPhoneとPaperwhiteの組み合わせが完璧だなと思う。

【読書】
病気の間は全然本が読めなかったんだけど、回復と共に色々と読めるようになった。ビジネス書みたいなものは20〜30代で散々読んで、あまり得る物が無いのが分かり、それからは脳味噌をちゃんと休められるミステリーばかり読んでいた。今年は・・50冊くらいかな?ちゃんとチェックしていないけど。その中でも「伊藤計劃」に出逢ったのが大きかった。既に鬼籍に入っているが、彼の紡ぎ出す「言葉」は圧倒的で。ストーリーテラーもそうだけれど、それ以上に人の心を抉るような言葉。自分の生活を振り返るようなキッカケさえ与えてくれた。彼が若くして既に他界しており、これ以上の言葉を生み出さないことに絶望感すら感じる。それにしても読書は楽しい。悩みがある時には没頭することが難しくなってしまうけれど、良書に出逢った時の感動は筆舌に尽くし難い。押し付けるわけではないけれど、読書は財産だと思う。是非、色々と読んで欲しいと思う。