南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

猫とガジェットと映画と小説の毎日です。

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(少しネタバレあり)

前回のゴジラが結構ツボった面白さだったので、今回の「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」も早速観てきた。

久し振りに鳥肌立ったよ、これ。IMAXで鑑賞するゴジラ、サイコー。ゴジラの造形やCGに関することは1の時に既に書いているけれど、「怪獣映画」ってのはやっぱりこういうモンだと思う。迫り来る恐怖の巨大生物、そのリアリティに畏怖を覚える。もちろん、怪獣は作り物なわけで、リアリティとは言っても想像の産物ではある。しかし、目の前に立ちはだかる圧倒的な威厳に満ちた姿は、思わず映画の中に引きずりこまれるのには充分な存在感を持っている。特に、IMAXの巨大スクリーンと音響を生かせる場面だと、その迫力は倍増する。

さて、今回のゴジラ、待ちに待った宿敵キングギドラと、美しき守り神であるモスラが出てくる。「キング・オブ・・・」のタイトルの通り、ラドンを含めた他のモンスターたちも出てくるが、やっぱり圧倒的な「敵役」であるキングギドラの存在感は格別だ。3つの頭部にもそれぞれ性格づけのようなものがされているようで、ただ首が3本あると言うよりは、3つの人格(獣格?)があるのが面白い。その圧倒的な強さに、ゴジラがどう立ち向かうのか?それがこの映画の一つの見どころでもある。

モスラはその神々しさっていったらもうね・・。ただ、あまりに神々しい感じを出すために、映像的には少し輪郭がボヤけてしまっていたのと、出番が少なかったのが個人的に少し残念だったかも。もっとゴジラと連携して大活躍・・を想像していたから。他にも、観る前からすごく期待していたのは、幼虫の姿だ。昔のモスラの造形を残しつつ、どうやって現代風にアレンジするのか?結果、僕にはとても「いい感じのモスラの幼虫」が出来上がったと感じた。

怪獣はたくさん出てくるわけだけれど、メインとなるゴジラ、モスラ、キングギドラ、ラドンにはそれぞれ異なった役柄というか性格づけがされているのも面白かった点だ。単に怪獣がワンサカ出て暴れるって言うわけでもない。

今回も前回同様、人間側でもドラマがある。人間側の主演である芹沢博士こと、渡辺謙がとうとうその役目を終えてしまう。残念でもあるが、あの終わり方は使命を全うした感じで良かったんじゃないかと思う。また、マーク・ラッセル博士を演じるカイル・チャンドラーが意外(失礼)にも存在感を示してくれる。彼は、どうしても2005年に公開された「キングコング」で、気の弱いアクションスター、バクスターのイメージが僕にはあるんだけど、今回はシリアスな役柄をソツなくこなしているのが印象に残った。

そうそう、キングコングと言えば。次回ではキングコングも出てくるらしいが、個人的にはどうもラインが違うというか・・違和感がある。そういえば、「髑髏島の巨神」のキングコングはやけにデカかったんだけど、今になって思うと、あれはのちに共演させるゴジラのサイズに合わせたのかなぁ・・と。でもやっぱりキングコングはちょっと・・ということであまり期待していない。

そして、エンドロールが終わってからの最後のワンカット。ちょっとMarvel作品を連想するけれど、あれが今後にどうやって出てくるのか・・そこが興味のあるところだ。

総じて、最初から最後までテンポよく、あっという間に時間が過ぎ去る・・そんな映画の楽しさを感じた作品だったと思う。毎回書くけれど、この種の作品は、ぜひ、IMAXシアターでご覧になるとよろしいかなと感じた。面白かったよ、真面目に。