南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

猫とガジェットと映画と小説の毎日です。

僕にはちょっと厳しさを突きつけられるが、こういうの大好き!(映画:SING)

ハッキリ言えば、ストーリーはとてもベタなサクセスストーリー。だけど、細かいところにスパイスが利いていて、とにかくここ最近だと一番映画の中にのめり込めた作品だと思う。こういうの大好き!

少年の頃の夢を実現し、劇場を経営するコアラのバスター。しかし経営はうまくいかず、借金はかさむばかり、一発逆転と町中の動物に呼びかけ、コンテストを開催するが・・。

ストーリーがシンプルでとても分かり易い。動物たちが主役で、それぞれの動物的個性もうまく出せていて、それが楽しく歌い、踊るミュージカル。「ミニオンズ」の制作陣とのことだが、あれらに共通した笑える要素が一杯(これがまた絶妙なんだわ)ながら、そこに家族愛や失敗に負けない強い気持ちをストレートに表現した映画だと思う。その心の強さは僕にはないもので、そこが少しキツイというか、自分のダメさ加減を感じてしまったりもするのだが、映画そのものは抜群に面白かった。

日本であれば吹き替え版の方が人気はあるだろうし、実際、字幕版は人の入りは少なかった。だが、ミュージカルとなるとやっぱり実際の俳優の声と歌で観たい・・ということもあって字幕版を選択した。

まず驚いたのはスカーレット・ヨハンソンの巧さ!あちらの俳優さんは歌も巧い人は少なくないが、見事に映画に溶け込んだ巧さ。役どころは失恋したハリネズミのアッシュ。そのエネルギッシュで心に響く歌が素晴らしいと思った。

また、予告編では誰もが目を惹かれるだろう、ブタのグンターのダンス!アニメだと分かっていてもあのキレの良さがコミカルでいてカッコイイ。この予告編で更に巧いなと思ったのは、コンテストの予選での映像は予告編にあったのに、最後のコンサートの映像は一切出ていないこと。美味しいところはみんな本編に詰まっている。これはもう是非「劇場で観ていただきたい!」という気持ちになった。

まだまだある。映画中で使われる楽曲が、昔からの洋楽ファンなら誰でも知っている曲に溢れているところ。昔から新しいものまで色とりどり!いやぁ、楽しい。久し振りにメチャメチャ楽しい時間を過ごすことができた。

あぁ、そうだ。この映画、きゃりーぱみゅぱみゅさんの楽曲が使われたことでも話題になったよね。映画の中でのシーンは少ないんだけど、あれは反則でしょ。(^_^;) カワイ過ぎるし面白過ぎる。コンテストの予選で最初に出てきた時に、字幕版なのに日本語が聞こえてきて、一瞬、「あれ?」と思ってしまったりも。あのシーンも予告編などには含まれていない。

これね、もうBlu-Rayが出たら買うしかないでしょ?って感じでもある。是非もう一度観たいし、こうなると吹き替え版も観てみたい。確かに最初に書いたようにベタなアニマル・ミュージカル・サクセスストーリーなんだけど、その映画としてのまとまりが良いというか収まりが良い、そしてハッピーエンドな「良い話」であることがやっぱり一番なんだなと感じた一日であった。このエントリーは短いけど、あまり言葉はいらないかなと思う。こういう映画が好きな人だったら、観るのが一番!