南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

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若き才能の早過ぎる喪失(アントン・イェルチン)

夜中にやっとこのニュースを読んで、今でもちょっと信じられない。

news.goo.ne.jp

www.huffingtonpost.jp

アントン・イェルチン、27歳。最近は新たな「スタートレック・シリーズ」で注目され、活躍が目立ってきて知名度が上がってきた俳優だが、そもそも彼は子役時代から輝いていた。最初に観て印象的だったのは、以前にもエントリーを書いた「アトランティスのこころ」である。

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そこでの彼は成長期における子供の情緒不安定さ、親に対する反抗期にさしかかる少年の機微を見事に演じていたと感じた。大好きな作品である。

それと改めて彼の出演したドラマ/映画の一覧を見ると、SFテイストで好評だったドラマ・シリーズ「Taken」にも出演している。ここではダコタ・ファニングの素晴らしい演技が注目されたが、彼も出ていることを知った。見返してみようと思う。

 

彼がまだ27歳と言う若さであることもそうだが、「スタートレック・シリーズ」で見事に新しいチェコフ役を演じきった実力も見事だ。昔の「スタートレック」を知っている人だったら、当時のチェコフのテイストを確かに持ち、そして新たなチェコフを作り出していることに気が付くハズだ。

 

今度の「スター・トレック BEYOND」は、日本では10月に公開することが決定しており、今からとても楽しみにしていた。映画によって細かい所作までも作り込む彼の魅力を見られるのもこれが最後かと思うととても寂しい気持ちになる。もうじきBlu-rayが発売になる「タイム・ライン」で(今まではDVDしかなかった)、在りし日のポール・ウォーカーを先週、たまたま見た。「ワイルド・スピード」で一躍スターダムにのし上がった彼も若くしてその才能を散らせることになった。その時にも悲しい気持ちがわき上がった。若き才能が散ってしまうのは悲しいことだ。

映画スターに限らず、人の死は哀しみを持つものだが、将来、どんな役柄を演じてくれるのだろう?と楽しみにしていたひとりが、このアントン・イェルチンであった。ご冥福を祈りたい。