余震の続く九州。大変なことになっている。Tポイント等でも気軽に募金ができるので、皆さん、些細で良いと思うので、自分でできる協力をしましょう。
早いものでアメリカGPも終わりました。まあ、レースの順位やその他の情報はMotoGPサイト等でご覧になっていただくとして、感想を少し。
滑りやすい路面
中野さんも何度も言っていたけれど、とにかく滑りやすい路面。ロッシの転倒も「え?ここで?」というところでフロントからのスリップ。今シーズン、オフィシャルタイヤがミシュランに変わったってからもやたらフロントからのスリップで転倒するライダーが多く、これは、単に慣れというよりはミシュランタイヤの滑り出しの挙動が急激なんじゃないかなぁ・・とも思えるところ。
結果を見ればリタイアしたライダーはMotoGPでは3台、Moto2で4台、Moto3で7台。これ、多過ぎない?確か、昨年でもそうだし、今年の1,2戦でもこんなにリタイアしてはいないと思うんだが。まあ、全てがタイヤのせいとは言わないけれど。
それに、前後ソフトコンパウンドを履いたビニャーレスが他車に比べて安定していた走りをしていたのも、この路面のせいもあるんじゃないかなぁ・・。
ドヴィツィオーゾの不運
なんつーか、日本的に言えば「お祓い」に行った方が良いんじゃないか?と思えるくらい。第2戦に続いて後続車にインから突っ込まれて転倒リタイア。しかも今日はペドロサが相手だ。ブレーキングで激しくフロントを振られてそのまま転倒したペドロサが、同様にインに付けずに膨らんだラインをとっていたドヴィツィオーゾへ追突。その後にペドロサは少しの間走っていたが、結局リタイア。
まあ、ドヴィツィオーゾに怪我が無かったのは良かったけれど、2戦連続というのはさすがにツイてない。レース後にペドロサがドヴィツィオーゾのピットに謝罪に行ったのが印象的だった。ペドロサってこういうライダーだってのは分かっていたけれど、やっぱこういうこともスポーツマンシップとして大切だよね。もともと大好きなレーサーだけれども、もっと好きになった。
マルケスの走り
このスリッピーなコースにも速いマルケス。改めて何度も観ていると、マルケスはコーナーリングにほとんどフロントを使わないで曲げてんじゃないかなぁ・・と思える。タイトコーナーでのリアの振り方やブラックマークの付き方を見ているとそんな感じを受ける。これ、1980年代にフレディ・スペンサーが使っていたテクニックに似ている気がする。あくまで個人的感想としてだけど。もちろん、当時はマシンもタイヤの性能もまったく違うし、アクションだけを見ているとマルケスの方がかなり派手にやっている印象がある。
当時のマシンに比べたら全てが数段進歩しているのだから、その挙動が違うのは当然としても、元々マルケスは進入で両輪をスライドさせ、リアを横に振ることでクリップにマシンを向けることが上手い。あれでコントロールできているのが凄い。もう、僕らの世代からすると信じられないような乗り方だし、スピードの落ちるフラットトラックやダートならともかく、300km/hを遙かに超えるスピードからそれをやるとなるとちょっと想像が付かない。
まあ、今回の連勝でかなり気を良くしている印象があるので、しばらくこの快進撃は止まらない気もするなぁ・・。個人的には昨シーズンのことがあるので好きじゃないライダーだが。
SUZUKI、表彰台まであと僅か
今回のSUZUKIはビニャーレスとA・エスパルガロがそれぞれ4,5位。表彰台には届かなかったが、とても良い走りをしていた。コーナーのラインを見ると、非常にコンパクト。他車がスリッピーな路面に苦しんでいる中、非常にスムーズに走っていたと感じた。それはパワーや足回り、エンジン特性がこのサーキット・オブ・ジ・アメリカズにマッチしていたとも思う。
僕の育った地元は静岡の西部地方で、高校の同級生や幼馴染みもHONDA、YAMAHA、SUZUKIに就職していた人間がかなりたくさんいる。この中で、YAMAHAは今も辻幸一氏(ゼネラルマネージャー)が活躍しているが、高校時代、仲の良かった友人がSUZUKIのテストライダーをしていたことがあって、やっぱりSUZUKIには特別な思い入れがある。次ぎこそ表彰台の獲得を期待したい。
ちなみに、こちらで年頭に開発陣のインタビュー記事があったので貼ってみる。これを読むとミシュランとの相性は良いようだ。
行く年来る年 MotoGP 技術者たちの2015年回顧と2016年への豊富 | SUZUKI編 WEB Mr.Bike
ちょっと関係ないがYAMAHAの記事も見付けたので。辻幸一氏とプロジェクトリーダーの津谷晃司氏へのインタビュー。
行く年来る年 MotoGP 技術者たちの2015年回顧と2016年への豊富 | YAMAHA編 WEB Mr.Bike
んー、このMr.Bikeの記事、面白い。
Moto2 中上貴晶選手の結果・・
今回は良い走りをしていた。予選でも6番手、決勝でも3位グループの混戦の中で臆することなくアタックを続けていたから。ただ、非常に残念な結果に終わってしまった。残り4周というところ、コーナリングのど真ん中で、無理な走行ラインで割り込んできたコルシが激突。結局、コースアウト転倒で再び走り始めたが15位に終わった。
レース後のインタビューでもかなり怒っているのが見て取れるし、スロー映像を見ても「そりゃないだろ!」ってラインで突っ込んでくる。
まあ、過ぎたことは仕方がないが、コルシにも某かのペナルティがあってしかるべしだろう。日本人だからそう思っているんじゃ?ということを抜きにしても。あれは無い。
ちなみに、中上選手もブログを解説しているので貼っておこう。
まあ、総じてってことだけど
今シーズンが3つ終わってみて、レギュレーションの変更が意外に影響が大きいなと思っている。タイヤの変更がもちろん一番だが、コンピュータの統一も大きな要素であるだろう。なにせ、あのステディなロレンソやロッシが転倒するなんて、ちょっと珍しい。タイヤの剥離問題もあったし、今回のレースを観ていてもフロントからのスリップダウンが多いような気がする。
まあ、この辺は実際にライダーやチームに直接聞いてみないと分からないんだけどさ。
えーと次ぎは・・ヘレスか。スペインだね。いよいよヨーロッパラウンドの始まり。各車の熟成がそろそろ始まって、面白いレース展開を期待したいところだ。
同時に、いつも書いているが日本人の活躍にも多いに期待したい。