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南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

日常生活で思うこと、電子ガジェット、オーディオ、映画、小説を紹介するサイトです。

ついでに好きなコミックも

ウチの会社は週休二日で土日が休み。でも主夫な僕にとって土曜日は洗濯やら掃除やらで休みかって言うとそうでもない。あぁ、お昼寝したい。

 

さて、昨日ミステリーについて書いた時に、フとコミックについても少し考えたので好きなものを挙げてみよう。と言っても最近のものはあまり読まないので良く知らない。ただ、家人が買っているものを一緒に読んでいると「僕だけがいない街」や「宇宙兄弟」辺りは面白いなと思っている。

まあ、とういうこともあって、下記に挙げるのは古いものばかりなのはご勘弁を。

寄生獣

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まずはこちら。岩明均さんの「寄生獣」。調べてみると、第一話がモーニングオープン増刊号に掲載されたのが1988年。実に30年近い昔の作品だ。しかし、最近でも映画化されたりなにかと話題の多い作品でもある。ご存じの方は多いであろう。

物語は、どこから来たのか新種の生物?に脳を乗っ取られた(頭を食われたかな)人間(寄生獣)が、人類を捕食する生物となる。偶然、脳を乗っ取られず、代わりに右腕に寄生した生物が人間の主人公と共に寄生獣を倒す・・と書くとちょっと違うかな。彼等の間には本来友情めいたものは無い。お互いの利益を優先するための共闘という感じだ。寄生された部分は自由に形状が変化し、硬質なナイフや盾、様々な用途に使える。その奇抜さ、テーマの重さが指示を得たのではないかと思う。

この作品のテーマは人類における地球環境汚染への警鐘であると考える。地球を食い物にする人類をなんとかせねば・・と”誰か”の意志が働いたと思えるからだ。まあ、人類は今も変わらず地球を食い尽くそうとしているわけで、ひとりひとりが様々な方法で環境を守ることを考えるキッカケになればと願わずにはいられないところだろう。

バリバリ伝説

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次ぎはこちら。しげの秀一さんの「バリバリ伝説」。こちらはもっと古くて、連載が1983年だ。ただ僕的にはこれは意味がある。なにせ僕がレースを始めたのが1983年だからだ。この漫画に触発されたわけではなく、叔父が元々レーサーだったことがレースをやるキッカケであったのだが、そういった”経験者”から見てもこの作品は面白い。

元々は峠のローリング族だった主人公が、レースに目覚め、世界の頂点を目指す話しだ。この作品が見事だと思うのにはいくつか理由がある。

まずは「リアリティ」だ。コーナーリングやレース運びなどに特別な脚色やとんでも理論はない。実際にレースをやっていたか好きな人でないと分からないだろうが、コースを走るマシンの挙動やライダーのテクニックに現実との齟齬がない。

それから「描写」。ライダーから見たコースの状況がとてもリアルだ。伏せたカウリングから見えるストレート、S字の切り返しの挙動の視線が本物のそれに近い。違うのは、実際には「G(重力)」があるのと「空気抵抗」と「音」だろう。この3つの違いはとても大きくて、例えば鈴鹿の高速コーナーである130Rを例に取ると、なにしろ200km/h近く(当時で)出ているのである。僕の乗っていたHONDA RS125だとブレーキは使わず、シフトダウンを2つあててアウトからコーナーに侵入するのだが、その時のGと風圧で目が眩む。とてもコースをしっかりとは見られない。振動も加わってぶれる視界にラインを掴んでトレースするのだ。しかし、本作ではこの辺の臨場感が実に良く出ている。

ストーリー的にも強いライバルの存在、存在感の強い主人公、それを柔らかく見せてくれるヒロインと、割と王道とも取れる配置が良い。今でも何度も見返すコミックだ。

 

BANANAFISH/YASHA/イブの眠りシリーズ

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まあ、「BANANAFISH」だけで名作だとは思うが、これはシリーズで読むのが良いと思う。こちらは1985年に連載が始まった。最近「海街ダイアリー」が映画化された吉田秋生さんの作品だ。吉田さんの作品はどれも素晴らしい。個人的には「ラヴァーズ・キス」も好きだ。

物語はニューヨークのストリートキッズのボスであり、幼い頃に性的虐待を受けていた主人公が国家を巻き込む陰謀に巻き込まれる話しである。子供も読むものだから性的虐待と言っても過激な描写は無いが、日本人には理解できないほどの苦境に満ちた世界感にまずは圧倒される。主人公はそのような背景を持ちながらIQ200を超える頭脳とSWAT並みのシューティングテクニックを操る少年である。若干、BLっぽさがあるが、そうではない。そこには人と人が互いを必要として愛情とも友情ともつかない強い絆で結ばれている。主人公の「アッシュ」がとにかくカッコイイ。そして行動を共にする「英二」との関係も涙無くしては見られない。

この物語の背景には児童虐待、麻薬、殺人などの生臭いアメリカの実情がある。そういった心配の少ない日本人にはショッキングでもあるだろう。そんなキナ臭い世界の中で生まれた小さくも強く、精錬な友情が心に残る。そんな作品である。

YASHAとイヴの眠りは、物語と直接繋がってはいないが、同じ人物が出てきて続き物に近い感覚で見ることができる。そうそう、吉田さんの作品はそういうことが多く、「海街ダイアリー」と「ラヴァーズ・キス」も主となる物語の裏で重なっている部分がある。こういうところを見付ける楽しさもある。

 

ぼくの地球を守って

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これはもうどっぷりと少女漫画だけれど、好きな作品だ。日渡早紀さんの作品で、1987年に連載が始まっている。この作品には後日譚として「ボクを包む月の光」が現在も連載されている。

物語は地球を月で観測していた宇宙人が事故で全滅し、それぞれ地球人として転生する輪廻転生がひとつの核になっている。ただ、宇宙人が全滅する過程で様々な事情や作為により、徐々に記憶を取り戻す高校生たちの中、たった一人だけが小学生である主人公の一人が、その作為を悪意として受けとめ復讐すると言った物語である。宇宙人たちは元々持っていた超能力を受け継いで転生し、それにより現世でも様々な衝突が起きる。

基本的には「愛」がテーマであり、その烈情、想いの深さに共感しつつ、子供の頃に夢みた超能力への憧れを思い出す作品である。他の作品とは毛色が違うが、好きな作品である。

火の鳥

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説明の必要は無いだろう。手塚治虫さんの「火の鳥」である。

もう、ただただ壮大である。天才のライフワークとして位置付けられるだけの作品だと思う。この物語も輪廻転生が核にあるが、主題としては「生(命)」と「宇宙」だろう。

手塚作品が凄いのは、とにかく新しいアイディアの宝庫であること。どの作品も他のどの作者のものとは違うアイディアと作画に満ちている。しかも、ただ面白いだけではなく、その時々の社会風刺や環境問題、生命と宇宙の神秘など独自の解釈や哲学と展開で描かれている唯一無二の作品だと思う。まさに天才と言って差し支えないだろう。もうこの作品にはなにかを説明する必要は無いと思う。ただ「読んでみれば良い」としか言えない。

手塚作品はとにかく多くて、全部を紹介などできないので興味がある人はwikiを検索してみて欲しい。個人的には「ワンダー3」「フライング・ベン」が好きかな。

 

とりあえず5作品を紹介してみた。これを書いているうちに、他にも皆川亮二さんの「ARMS」「スプリガン」を思い出し、ちばあきおさんの「キャプテン」「プレイボール」も好きだし、小山ゆうさんの「がんばれ元気」など、子供の頃を思い出してみたりしている。あぁ、あの頃にはそういう楽しみもあったんだな・・と。子供の頃からミステリーばかりを読んでいたわけではないし、人並みに漫画に没頭してもいたんだなと、一人感慨に耽る52歳の土曜日であった。