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南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

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ONKYO初のカスタムIEMを試聴してきた

前のエントリーで書いた通り、連休にONKYOの新型カスタムIEMを聴きに行ったら休みだったので、気を取り直して八重洲まで行ってきた。場所は八重洲南口Gibson Brands Showroom TOKYO

ここはホームページを見れば分かる通り、カスタムIEMだけを扱っているわけではなく、その他にもギターやAV機器なども展示してある。ちょっとオシャレな空間だ。

ちなみにカスタムIEMの詳細については下記をご覧いただきたい。

ONKYO カスタムインイヤーモニター|オンキヨー株式会社

 

さて、早速試聴をお願いしてみた。

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国産らしいというかオシャレな感じ。手前には自分のX1とBH2、CW-L15。

 

ひと目みてその形状が今までのカスタムIEMと違ってユニークなのが分かる。今まで耳に蓋をするような形状が一般的だが、ONKYOのそれはむしろシーメンスの補聴器に似ている。共同開発なのだから納得が行くわけだが。

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試聴用にイヤーチップの付いたもの。

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ちょっとボケた。(^_^;) すみません。

 

種類はドライバ数で3種類、フィット感で3種類がある。もちろん試聴なので、イヤーピースを取り付けた試聴機であり、フィット感については想像するしかない。しかし、サンプルを耳に置いてみるだけでその圧迫感の少なさ、軽さから快適なことを想像できる。実際に完全に耳に合うわけではないが、実際に耳に装着してみるとその快適さが十分理解できる。これで音質が良ければ十分購入の要素となり得ると思う。

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ドライバは1〜3で、それぞれ「IE-C1」「IE-C2」「IE-C3」となっている。数字がドライバの数を表しており、ホームページによれば性格的にC1が1ドラのフラット、C2が2ドラで解像度を上げたフラット、C3が低中高の3つのドライバにより弱ドンシャリのイメージを受ける。

 

まずは「IE-C1」から。

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シングルドライバらしい滑らかな音。流石に広帯域とはいかないが聴きやすい音だと思う。味付け的にはフラットと良いつつも、若干低域が膨らんでいる印象を受ける。どちらかと言うとウォームでエッジの少ない、疲れない音。1ドライバであることを考えると価格は高めだが、カスタムシェルを作ることを考えれば最初の選択肢としては悪くないかも知れないが、他のモデルや現存する多くのカスタムを試聴した後では物足りないだろう。ただ、最初に書いた通り、滑らかさはこれが一番。

 

次ぎに「IE-C2」

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個人的にはこれが一番良いかなと感じた。自分のCW-L15もフラットだけれど、それよりも高音が若干引っ込み、低域が膨らむ。どうもこのシリーズは低域を膨らめている傾向があって、それはC3も同様だ。最近の流れに沿ったと言えるだろうか。ただ、BA特有の固い低音ではなく、どちらかと言うと柔らかい。C1に比べると帯域が広がったのも分かるし、滑らかさをある程度維持しつつ高音の伸びと低域の沈みを加えた感じだ。しかし、それも昨今の多ドラに慣れていればもう2段階くらい伸びて欲しいと感じるだろう。特に高域。かといってこれ以上帯域を広げたらドライバ間のクロスオーバーが不自然になる気もする。

 

最後に「IE-C3」。みて分かる通り、外観に違いはほとんどない。C3が少しファットかな?と思うくらい。

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こちらはホームページの特性図からも分かるように若干のドンシャリになっている。ただ、何と言うか・・他のモデルにも言えることだが鳴らし込みが少ない気がする。各ドライバがそれぞれ別々に鳴っていて滑らかさが無い。C2でも「ある程度」と書いたのはその意味だ。もっと鳴らせばもう少し落ち着くような気もするのだけれど、現時点ではそれぞれのドライバが主張しあって雑で濁った音がする。確かに高域も低域もC2より伸びるし沈む。それでもこの雑味がある音を僕は選ばないだろう。

 

ちなみに色の選択がたくさんあるけれど、左右を別の色にできるそうだ。事実、店員さんのも左右が違う色のものだた。

 

音を総括してみると、既にある程度の歴史のあるメーカーには全然追いついていない。ただ、その装着感の軽快さはなかなか捨てがたい。音の良し悪しは好みであるわけで、試聴してみて音が許容できる、またはハッキリと好きだと思えるのなら買っても良い機種だと思う。

それと、これはあくまで僕の個人的感想だけれど、まだまだあまり鳴らしていないような気がする。自身のカスタムIEMでも今の音になるのに300時間近くを要した。そう考えれば発売されて間もない上に、量販店に置いてあるわけでもなく、更に日曜祭日には店舗がお休みとなることを考えるとその可能性も否定できない。

 

形状とは別にもうひとつユニークな点は、フィット感を選べること。フィット感は遮音性の高い方から「プロミュージシャン(店員さん、「ステージ」と言っていた気がする)」「スタンダード」「スポーツ」となる。このフィット感の調整は、店員さんに伺ったところノズルの長さで調整するとのこと。最初はノズルの太さかな?と思っていたのだが、耳道に当たる部分を多くすることで遮音性を上げるのだそうだ。ちなみに、下記の写真は「スタンダード」。「プロミュージシャン」はもっと長いことになる。店員さんも自分用のものをお持ちで見せていただいたが、それは「スポーツ」。外部の音がある程度聴き取れるようにとのことだったが、ひと目見た感じでは「スタンダード」とそれほどの違いは見られない。

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これ、よく考えると3Dスキャンで耳型を採るわけで、高い精度がないとこういうフィット感の選細かい調整は難しいだろうなと感じる。今だって、できあがったものが合わなくてリフィットに出すケースは少なくない。これからは3Dスキャン/プリンタの時代なのだろう。それによって「納期、約7営業日!」が実現できる。今まではものによっては数ヶ月待たされるものもあるし、僕のは国産だけれどもそれでも一ヶ月近くかかった。長い間待たされる苦痛から解放されるのは画期的だと思う。

 

これでやっと先日の雪辱を果たしたわけだけれども、結果としては購入にはいたらないものの、この形状を維持した次モデルの登場が大きく期待できる機種だと思う。もう、マジで期待。それくらい装着感が良かったのである。

 

追記 2016/01/05

こちらにも書いておこう。ポタフェス2015でIE-C2を再試聴した結果、エージングが進んだ?のか、高域も十分クリアに伸びるようになっていた。相変わらず低域よりなのは変わらないが、これなら十分購入候補になると思う。