南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

猫とガジェットと映画と小説の毎日です。

読書

2017年の読書は、辻村深月さんとの出会いだった

Kindle Oasisを購入してからというもの、隙間時間を見つけては読書をしている。とにかく快適なのだ。画面が大きいとか明るいとか軽いととかあるんだけど、僕的には 防水になったこと 動作速度が上がったこと この二点がとても大きいことを実感として感じてい…

Kindle Oasisのケースはこれで決まり

先日、Kindle Oasisを買ったことを記事に書いた。 で、あれから色々とケースやらカバーやらを探していたんだけど、結局、これを買った。 Paperwhiteの時と同様に、スリーブケース。Oasisはその軽量さがとても魅力。最初は背面も覆うカバーも考えたのだけれど…

Kindle Oasis買っちまった・・

Kindle Paperwhiteを購入して約一年。それなりに満足していたけれど、やっぱり不満もある。 縁の部分が少ないので微妙に持ちにくい 動作が遅い(特にメニューと文字選択まわり) 容量が少ない(マンガモデルにすれば良かった・・) マンガを読むには老眼だと…

久し振りに面白い小説(家)に出会った(小説:犯罪者:太田愛)

自分の中で分類してみると、アクション・ミステリー・・だろうか?久し振りに面白い作家さんの小説に出会った気がする。 日中の広場で起きた通り魔殺人事件。4人が殺害されたこの事件で、ただ一人生き残った19歳の繁藤修司。単純と思われたこの事件は、大企…

【ネタばれあり】映画:小説「ゴールデンスランバー」

僕はもともとあまり邦画は好きではなく、「好きな作品を挙げろ」と言われても「Love Letter」と「メゾン・ド・ヒミコ」くらいしか思いつかない。が、最近、自分のKindleの中に伊坂幸太郎さんの「ゴールデンスランバー」を見付け、「あぁ、あの映画もなかなか…

Kindle Paperwhiteのケースをカスタマイズしてみた(自動スリープ解除)

いや、なんつーか、自動でスリープのON/OFFができるようにしただけなんだけどね。(^_^;) blog.rei1963.net 純正のブックスタイルのケースには、自動でスリープのON/OFFができるものが多い。これは、ケースの蓋にマグネットが付いていて、それでON/OFFをする…

なぜ今更「Kindle Paperwhite」なのか?

先日、「Kindle Paperwhite」を購入したので紹介しよう。 実を言うと、僕は初代のKindle Paperwhiteを購入している。日本での発売は2012年。電子書籍がこれからの書籍のスタイルだともてはやされた時期だったと思う。ただ、その後にiPad mini Retinaを購入、…

陳腐な表現かも知れないが「言葉の魔術師」・・と呼びたい(小説:スキップ)

前のエントリーで恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」について書いたのだけれど、なぜか妙に北村薫さんの「スキップ」が読みたくなって、早速買って一気読み。いやぁ、やっぱり素晴らしい。その紡ぎ出す言葉の美しさにため息が出る。活字の生き生きした様を改めて感…

久し振りに再会した、恩田節(小説:蜜蜂と遠雷)

最近はどうも新しい小説に馴染めなくて、昔購入したものばかり読んでいた。宮部みゆきさんとか貴志祐介さんとか柴田よしきさんとか貫井徳郎さんとか・・まあ、たくさん。そんなところに「恩田陸さん、『蜜蜂と遠雷』で直木賞受賞」というニュースが入ってき…

【ネタばれあり】映画:64-ロクヨン

ええと、お約束通りというか、先日、小説を読んだ後に映画も観てみた。 blog.rei1963.net 正直、あまり期待していなかった。小説のできが良くても映画化された作品が良いとは限らない。むしろ時間の「限られた尺」に縛られてしまい、特にこの「64-ロクヨン」…

【ネタばれあり】親が子を思う気持ち(超濃密な警察小説:64)

何故、今になって「64」か?もちろん、映画が作られたからなのだけれど、横山秀夫さんの「半落ち」を読んだ時に、何となく納得感が無かったことと、このボリュームに圧倒されて読んでいなかった。世間の評価は高かったものの、警察小説ということで見送った…

【ネタバレ】グロさが全てを上回る(殺戮にいたる病:我孫子武丸)

あまりに有名な作品・・なんだけれど、実は初読な上、内容を知らない。ただ、そもそも「猟奇殺人」が苦手なのだけれど、やっぱり著名な作品は一度は読んでおかないと・・と思って、ここ2日で「殺戮にいたる病」と、まったく逆のテイストである「世界からねこ…

【ネタバレ】この理不尽な戦いの意味は・・(ダークゾーン:貴志祐介)

職場復帰して約一ヶ月。仕事はまだまだにしても通勤はいつも通りになっているわけで、結局、イライラを封じ込めるために通勤電車は音楽に没頭する日々が戻ってきた。今の機材は相変わらず良い音だなと思うのだけれど、夏と冬の気温差のせいか、それとも長い…

【ネタバレ】よく整理されたトリックだなと(鮎川哲也:黒いトランク)

元々「本格推理」は苦手である。面白さはある。ただそれはパズルを解く面白さに似ていて、僕が望んでいる「人を描く」という点でズレていると感じるからである・・というよりは、自分自身が謎解きにのめり込んでしまって、物語全体を捉えられなくなるという…

Kindle Unlimitedスタート・・(自動更新に要注意)

日本でも始まったようだが・・。 www.itmedia.co.jp とりあえず品揃えを見てみたが・・読みたいと思える物がない・・。仕方がないので日本文学で絞って、作家さんで検索してみても、作家さんをクリックするとそれは紹介雑誌とか。おそらくその雑誌に作家さん…

新しい「本」との出会いがなくて

関東も梅雨明けし、夏らしい空が広がっている。暑いことは暑いが、身体の具合のこともあって、僕はそもそも暑さが好きでもある。気持ちの良い季節だなと感じるのだ。ンでもって、本日から10日間の夏休み。特に具体的な行事らしいものは無いが、実家の母親に…

「キリスト」についてのまったく異なる解釈(星野之宣:妖女伝説「砂漠の女王」)

先日からユダヤ教、キリスト教を軸にした話題が続いていたのだけれど(昨夜は「ダヴィンチコード」を観てたから)、フト、昔みた星野之宣氏が書いた漫画にキリストについて別の解釈があったことを思い出した。タイトルも思い出せなかったのだけれど、調べて…

百億の昼と千億の夜

本はたくさん読むけれども、感想を人に聞かせるのはあまり得意じゃない。受け取り方はそれぞれだし、自分自身、他人の感想を読んでみても「あぁ、そうか」くらいしか思わないからだ。それでも親しんだ、または衝撃を受けた作品には触れてみたいと思うことも…

他人の人生に投影される自分の人生を考えさせられる一冊(中島らも:僕に踏まれた街と、僕が踏まれた街)

先日読んだ「ガダラの豚」がなかなか面白かったこともあり、著者の自伝的側面を描いたこの作品に手を出した。 率直な感想としては、対比した「自分の人生の希薄さ」を真っ先に感じたのだが、よくよく考えればそうでもない。誰の人生にも掘り起こしてみれば様…

53歳にして「図書館デビュー」を果たす

今日はどうしても数時間、時間を潰さねばならない用件があったので、初めて図書館に行ってみた。いや、正確に言えば学生時代には学校の図書館には行ったことがあるので、デビューとは言わないのだろうけれど。 実は僕が図書館に行かなかったのには理由がある…

忘れていた神様の何か?を思い出す本(小説:神様の御用人)

別に信心深いわけじゃない。まあ、それは僕だけじゃないだろう。日本人の多くはそうじゃないかと思う。 たまには違う趣向の小説を読みたいな・・と考えて、Kindleで「神様の御用人」という本を見付けた。作者は浅葉なつ氏という、大変申し訳ないが存じ上げな…

ヒネくれ者が大活躍な一気読み小説(小説:ガダラの豚)

久し振りに「一気読み」の小説に出会った感がある。中島らも氏の「ガダラの豚」である。 正直に書こう。作品名も作者も「聞いたことがある」程度だった。何かで話題になったよなぁ・・という遠い記憶。僕にはその程度の作品であった。読書は好きだけれど、他…

素晴らしい世界への扉を探して「小説:夏への扉(ロバート・A・ハインライン)」

桜の季節も終盤に差し掛かっているように感じる。明日は雨の予報で、桜の花びらも多くは散り、葉桜に変わっていくだろう。天気は今一つだが、今日は桜を観に行きたいなと思っている。後は体調がもつか。これだけは足を外に一歩踏み出してみないことにはなん…

切なさと温かさと(海街diary)

なんとなくAmazonでKindleの一覧を見ていて。 「海街diary」の7巻が既に発売されているのに気が付いた。 この物語、今は映画化もされて有名になったし、今更なにを語るってわけでも無いんだけど。なんかね。切ないのに温かい。温かいのに切ない。言葉ひとつ…

電子書籍を利用する人は本当に頭打ちなのか?

3月も下旬に入ると、そろそろ桜の開花予想が出始める。桜と言う樹は日本において象徴的であり、好まれる品種でもあり、更に、一斉に開花する姿は荘厳としか表しようが無い。僕が足が悪くても毎年花見に行くのは、面倒だと思いつつも、やっぱり桜は日本にとっ…

小説:火の粉(雫井脩介)【おまけ】64audio A5を試聴してきた

ちょっと秋葉原に行く用事があったので、eイヤのカスタムIEMをいくつか試聴してきた。まあ、もう何度行ったか分からないくらい行ってるが。(^_^;) 聴いたのは興味のあった「64audio」のA5とA3の再試聴。そして店員さんに「ヌケの良さでは?」とお尋ねして出…

コミック:「弟の夫」に感じる偏見のソフトランディング

気が付けば土曜日。家人はまだ高いびき。僕はどうも早起きが習慣づいているせいか、6時前後に目が覚める。それは、21時に寝ても午前2時に寝ても。昨夜は午前2時なので、おそらく昼過ぎに眠くなるだろうなぁ・・と考えれば、あぁ、土曜日じゃん!と安堵してみ…

勇気をくれる懐かしきコミック(ちばあきお:キャプテン)

花粉量もそろそろ多くなってきて、外に出て陽光に当たるのも良いが鼻水ズルズルは流石にちょっと不快。一年で一番良いと感じる「寒さから暖かな季節への移ろい」が、微妙に残念な季節でもある。これが僕の誕生日である(あぁ、もう53歳なのか・・)頃まで続…

刑事を辞めるか、人間を辞めるか。(大沢在昌:雨の狩人)

Fiio X5 について、Dapper(MacのiTunesのプレイリストをDAPと同期するアプリ)で作ったプレイリストの問題、作者と何度もやりとりしているが直らない。日本とアメリカじゃ時間帯が違うので若干寝不足だったり。眠い。( ̄Д ̄)ノ 前にもエントリーを起こしたけ…

小説『犯人に告ぐ』と犯罪心理と現代の残念さ

あっという間に金曜日。今は病気休暇で自宅にいるのだが、家のことで何かと忙しいせいもあるのだろうか。 それだけやることは今までもたくさんあって、それに時間を割くことができなかったのだろうな。 僕はミステリー小説を読むのが好きである。時間の合間…