南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

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マルチペアリングのBluetoothスピーカーが欲しかっただけだった・・(スマートスピーカー JBL LINK20)

以前のエントリーで、Amazon Echo DotをBluetoothスピーカーに繋げて使っていたことは書いた。これはとっても便利。そもそもEcho Dotのスピーカーは貧弱なので、音楽を聴くにはやっぱり物足りない。それを見事に補ってくれた。さらに、Echo Dotには専用で安価なMusic Unlimitedプランがあるのも魅力。ただ、スピーカーがマルチペアリングに対応していなことから、iPhoneから音楽を流したいようなケースには、わざわざ再ペアリングするのがネックであったわけだ。しかも、自宅には僕のiPhone、iPad、家人も同じセットがある。超面倒くさい。これは、自宅のダイニングキッチンにあるスピーカーが高い位置にあることも関係している。

ということで、現状で音質は満足だったのだけれど、マルチペアリングのスピーカーが欲しくて買い足しを考え始めたわけだ。ちなみに、今までのスピーカーは寝室で使う予定なので、特に無駄にはならない。

ところが、実際に探し始めると意外に無い。というか、カタログに「マルチペアリング」と書いてない。もちろん音質もチェックしなければならないので、家人と家電量販店でスピーカー探しに出掛けてみた。

で、買ったのがこれ。「JBL LINK20」。

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当初、予算は1万円程度、できれば縦置きできるものという条件もあったのだけれど、こいつの市場価格は1万5千円程度で、若干予算オーバー。量販店では僕のiPhoneをペアリング後に家人のiPhoneをペアリングして切り替える・・という面倒な方法でチェック。というのも、商品説明に「マルチペアリング」の表記が無いし、機種によっては店員も答えられない。まあ、音質と縦置きという条件だけを取り上げても選択肢はあまりなく、まあ、一機種ずつ試してみるか・・ということになった。で、予算はオーバーしたが、音質的にも満足できるのがこれだったわけだ。実は、LINK10とも迷ったのだが、中域のクリアさではLINK10の方が良かった。だが、音場の広さ、低域の量感でLINK20を選択した。

ここで、既にこの機種をご存知の人は気が付いただろう。これ、Google Homeに対応したスマートスピーカーなのだ。現状でEcho Dotがあるので、こちらはある意味「余計な機能」でもあったが、会社にある各種スマートスピーカーを比較すると、こいつもあっても良いかな・・とも感じたのは事実である。しかも、ちょっと前と比較すると随分安価になったなという印象だ。

セッティング

Bluetoothでスマホとのペアリングは他のスピーカーと同様で特に問題がない。ただ、スマートスピーカーとしてのセッティングも一応しておこう。手順についてはスクリーンショットを取っていなかったので、申し訳ないので他のサイトを探していただければ助かります。逆に言えば、どのスピーカーも同じであるからだが。

で、ここで問題発生。「Google アシスタントを使用する前に」から「次へ」を選択すると、「kGSKErrorDomainエラー0」というエラーが発生して先に進まない。ネットを調べてもあまり情報がないが、iOSの場合は言語を英語設定にしないと同様のエラーが出るとあった。これ、バグ(この言葉、安易に使うのは好きじゃないが)だよね。

追記(6/28):現在のファームだと直ってるらしい。というか、試してみたら日本語環境でセッティングが完了できた。

結局、iPhoneを英語モードで設定したら、無事、セッティングは完了した。

とりあえず音質

本機はBluetooth以外にも当然Wi-Fiもあるわけで、フリーのSpotifyを使って音楽を流してみた。感想としては、量販店で感じた通りの音色で、低音は過剰ではなく、締まった、僕の好きなタイプの低音。人によっては量感が足りないと感じるかも知れないが、本体にはイコライザーなどの音質を調整する機構はないので、購入を検討している人は、是非、実機を試聴してみてほしい。以前の安価なスピーカーも出力は高くて音質は満足していたが、ハッキリとそれを上回る。価格帯が違うのだからそれは当たり前なのだが。中域もボーカルが明瞭で聞き取りやすく、広域の伸びも良い。個人的な感想として、多くのBluetoothスピーカーは広域がシャリつく印象がある。これは、SBCのBitPoolを少ない帯域で使っていた頃の名残じゃないかな?と思ったりするが、今のスピーカーはSBCでも音質が良いし、今ではAACやapt-xなどもある。さらに、本機のようにWi-FiからSpotifyなどのストリーミングも使えるわけで、音質に過剰な演出はいらないのが昨今の主流なのじゃないだろうか。

端的に言えば、スッキリと見通しの良い音色。縦型だが、ステレオ感も充分だ。LINK10でもこれは同様だが、それに低域の量感を増やして音場を広げるとLINK20になる・・と言う印象かも。これがこの価格で買えるというのも、市場の成長によるものだろう。

スマートスピーカーとして

スマートスピーカーとして考えた場合、会社に置いてある多くの機種の印象の方が参考になるかも。LINEで発売している・・・・・・はあまり使ったことがないので割愛させていただきたい。

賢さ?:Google Home>Amazon Echo>Apple Home Pod

コマンドの割り込み:Amazon Echo>Apple Home Pad≒Google Home

とりあえずこの2つの要素だけが気になった。Apple Home PodはもちろんSiriなわけだが、正直なところ遊びゴコロはあるものの、情報検索時のコマンド発話の曖昧さなどはGoogle Home、Amazon Echoの方が優秀だと感じている。ただ、この辺はこれから市場が成熟してくる部分でもあり、今後は差がなくなってくると思っている。あとは他社との差別化をどうしていくかだが、基本的なところは当然自社サービスとのシームレスな連携だろう。ただ、スマホなどのインテリジェント端末を持っているGoogleやAppleは別として、Amazonはeコマースとしての強みを前面に出していくのかなと考えている。

基本的な動作、例えばニュースを流したりネットを検索するという動作は、発話するコマンドに多少の工夫が必要なものの、Google HomeとAmazon Echoにはそれほどの差がないと感じた。まだまだ成長段階にあるサービスであることは、たまに認識できなかったり変な回答をよこしたりする際に感じるが、充分便利だし未来感を感じられるだろう。ちなみに、キッチンに置いておくと、結構便利なので、お持ちの方は色々と試してみて欲しいなと思う。

「コマンドの割り込み」は割と重要で、どういうことかと言うと、スマートスピーカーがなにがしかの動作をしている時に「ねぇ、Google!」とか「アレクサ!」とコマンドを発話した時の認識のことだ。これ、Amazon Echoがとても優秀で、自分で音楽を流していようが、周囲が雑音だらけだろうがちゃんと認識する。ビームフォーミングマイクの恩恵だろうか。今回購入したLINK20はこれが弱くて、音楽再生時だと結構大声で「ねぇ!Google!!」と大声で言わないとならない。細かいことだが、認識しなかった時のストレスは大きいものだと痛感した。

音楽ストリーミングサービス(というかSpotify)

そもそも、ストリーミングサービスってあまり使ってなかった。Echo DotでもAmazon Music Unlimitedを契約しているが、音楽は基本的に自分の持っているiTunesのプレイリスト、または個別のアルバムやアーティストからしか聴かないがウチの使い方だと改めて感じた。が、せっかくスマートスピーカーなんだから・・と、とりあえず無料のSpotiffyを使ってみた。結論からいうと、これは「とりあえず場面に合った音楽が流れていれば良い」という人向けじゃないかな。再生できる音楽数が有料と同じとあるが、選曲できなければ無いのと同じだと痛感した。ここでしばし悩む。とりあえず三ヶ月は100円/月で使えるので試してみることにした。通常料金でも、音楽を良く聴く人には決して高額だとも思わないが、今はその経験則がない。なので、試してみるしかない。

で、とりあえずお試し契約をしてみると・・なにこれ、全然別モノじゃん!ちゃんとアーティストもアルバムも曲も指定できる。当たり前だけど。曲送りの制限も無いし、「音楽を積極的に聴く」というユーザ層には無料プランはあり得ないと思った。ただ、まだまだ選曲にコツが必要でもある。例えば「80年代の洋楽をかけて」と言うと、検索できない。「80年代のPopsをかけて」と言えば良い。これ、僕的にはとっても違和感がある。日本の音楽だってPopsはあるだろうに。他にも滑舌がイマイチの家人だとちゃんと認識できないケースが多かった。曖昧検索や検索の制度はまだまだ補正/補強の余地がかなりある。まあ、これはAmazon Echoでも同様ではあるが、市場全体が成長の過程だと捉えればそういうものなのだろう。ただ、コツを覚えてしまえば割と良い感じ。つまり、スマートスピーカーではなく、自分の成長ってことになるんだが。(^_^;)

トラブル

実は、トラブルも結構ある。最初のセッティングでも言語を英語に指定しないとダメだったが、当初の目的のひとつであった、「Amazon Echo DotとBluetoothでペアリングする」という目的は達成できなかった。理由は分からないのだが、LINK20がエラーを吐く。LINK20からは単にBluetooth端末としてしか見ていないと思ったが、どうやらそうではないらしい。問題は、こうなるとEcho DotのBluetooth設定を削除しても回復しないことが多々あったことだ。結局、初期化すること二度。ここで接続は諦めた。もちろん、その後は僕のiPhoneも家人のiPhoneもiPadも正常に接続できている。そういう意味では目的の3分の2は達成できたと言えるんだが・・。

まあ、スマートスピーカーとしては多少の性格の違いはあれど、同じ場所に置いておけばダブるわけだから、Echo Dotは寝室に移動することにしようかなと考えている。騒音の中でもシッカリとコマンドを受け取れるEcho Dotの品質はかなり魅力的ではあったのだけれど、ダイニングで使う意味をあまり感じ得なかった。

蛇足だけれど、家電品とのコントロール

以前にも書いたが、既存のスマートホームリモコンとの統合が遅々として進まないのは多いに不満だ。これはリモコン側の問題だと思うが、Amazon Echoならスキルとして提供できるわけで、発売からこれだけ経っても何の変化がないというのはかなり不満だ。現状として、学習リモコンとしては通常のボタン型の方がズッと便利。つまり、現在は遠隔からエアコンの制御ができるくらい(ちなみに、猫たちのためです)で、存在意義がない。なので、そろそろ解約しようと思う。この辺の充実を頑張って欲しいなと切に願う。

総合的にみて

スマートスピーカーとしてはEcho Dotと同様でまだまだ発展途上。ただ、Bluetoothスピーカーとしての能力の向上は素晴らしいと感じた次第。